「できる」を増やすとは、「できない」を減らすことでもあります。
必要なんだけど苦手意識が強くてなかなかできなかったことのひとつに「自動車の運転」がありました。
大学生だった1992年に運転免許を取得してからずっと、東京やその近郊に住んでいたこともあり、車の運転は全くしていませんでした。5年前、父が悪性リンパ腫になった際、30キロくらい離れた隣の市の大病院にタクシーで行くことを拒絶され、いたしかたなく私が危うい運転で連れて行ったことがあります。
その前に近くの教習所で2~3時間だけペーパードライバー講習を受けたんですが、ガレージの出し入れでガリガリやっちゃうわ、側溝にタイヤ落としてJAF呼ぶ羽目になるなど、苦手意識がトラウマにまで成長することになってしまいました。
そして昨年。父の他界により実家では車を運転できる人がいなくなり、スーパーも遠くバスなども走っておらず、電車も1時間1本の田舎でかなり不自由な思いをすることに。買い物はもちろんのこと、歩行困難な母の病院やワクチン接種には毎回タクシーを呼ばないといけないですし、ちょっとうつ状態にもなっている母を旅行に連れて行こうにも、車がないとやはり行ける場所は限られてしまいます。
免許取得して30年、今年こそペーパードライバーを卒業しよう!
そう決意し、6月には中古車販売店をいくつか覗いてまわり、7月の1か月チャレンジテーマを「ペーパードライバー卒業」に設定しました。
とは言え、重たい腰はなかなかあがらず。
7月も残り一週間ちょっととなったところでやっと、千葉県内で受けられるペーパードライバー講習を探し、申し込みをするところまで辿り着きました。
申込んだのは東京東部と千葉西部エリアで出張講習を行う「Tコードスクール」というところ。JR市川駅待ち合わせだと、初回平日3時間14,000円というプランがあったので、それに申込みました。
内容は期待していた以上でした。
エンジンのかけ方すら覚えていない自分でしたが、基本的な操作をひとつひとつ丁寧に教えてもらった後、車通りが少ない公園脇の道で、まずはブレーキを緩めて、ゆるゆると走り始めるというのをしばらく練習。「和田さんと僕の『ゆっくり』は違いますから、このくらいを2、このくらいを5としておきましょう」と徐行スピードも定義し、その後もとにかく「わかりやすさ」を意識した説明でした。発進や停車、右左折、障害物回避など、実践→停車してホワイトボードを使った図式説明→もう一度実践というような順番で一個ずつやっていきました。
てんぱってしまっている運転中に隣からたくさん言われても、正直頭に入らないどころかよけいパニックになったりもします。そうではなく段階を踏んでの無駄のない指示、たくさん説明するのは停車した後。まずは慣れることを重視して細かいダメ出しはせずというところなど、「超初心者に教える上手な方法」という点で学ぶこと多かったです。
1回目では基本的な操縦方法、発進と停車、左折をやって終わり。自転車や歩行者もびしばし飛び出してくる葛飾区の高砂・小岩エリアで、安全確認についてもかなり細かく教わることができました。
初回講習に大満足だったので、最後に2回目の予約もして、三日後に今度は浅草待ち合わせで。
左折を復習した後、右折の練習をし、問題なくできるようになった後、商業施設の立体駐車場へ。一台も停まっていない最上階で右バックの駐車スペース入れの練習をやって、できるようになったかなというところで、他の車が停まっている下のフロアへ。最後は赤いフェラーリの横にぴたりと入れることができて大満足。
あともう一回くらい講習を受けようかなと思うのですが、その前にレンタカーを借りて少し練習もすることにしました。そのほうがきっと、よりレベル高いことを教われると思うので。
100円ショップでマグネット式の初心者マークを2枚購入。
横浜よりは車が少なく道も広い久里浜あたりでレンタカーを借り、三浦半島ぐるり一周でもしようかと目論んでいたのですが、8月1日にバイクインストラクターの知人Oさんがつきあってくれることになり、計画は一気に変わりました。
「距離走らなくちゃ練習にならない」
ということで、新宿西口の日産レンタカーで車を借り、そこから甲州街道・環七・第二京浜を経て、シェアハウスがある磯子まで。さらにそこから自動車道も走って葉山へ行きランチ。さらに江の島を経由して藤沢まで。
「高速道路はまだ早い。絶対無理」
と抵抗しまくっていたのですが、おかげさまでいろいろなハードルを一気に越えることができました。ありがたかったです、すごく怖かったけど・・・。
そんなわけで、2022年7月の1か月チャレンジテーマ「ペーパードライバー卒業」は、見事達成!
1か月チャレンジテーマに設定していなかったら「いつかやらねば・・・」と思うだけで延々先延ばししていたことだと思うので、こうした期間区切ってのチャレンジする意味はあったと思います。
8月は引き続き車の運転をテーマにしたいと思います。